【太宰治】人間失格

とても立体的な作品
ありありと映画でも見ているように
情景が浮かんでは消え
浮かんでは消え

そんな中
心が震えたこんな文章がある


弱虫は、幸福をさえおそれるものです。

綿で怪我をするんです。

幸福に傷つけられる事もあるんです。



ハッとしました


愛情や幸せを受け取る事が怖い感覚
幸せ過ぎると、何か悪い事が起こるのではないかと思う感覚
そして、悪い事が起こって
「やっぱりな。。。」
「どうせ。。。」
そんな気持ちになる


それを、弱虫だと
自己を受け止め
自己開示し
揺れ動く感情や
激しい衝動とのバランスを
取りながら生きている状が
なだれの様に私の心に
流れ込んできて
こんなに感動した文章は初めてです


以前は中学生の
夏休みの読書感想文の為に
仕方なく読んでたからか


全く作品の捉え方が違う


今でいうエッセイに近いのか
自叙伝とフィンションが入り混じる
フィンションと知りつつも
太宰治が嫌いになる程の
主人公のだめ男ぶりに驚き
あの時読んだ同じ作品かと
何度か表紙を確認した程


何年たっても
【その時の自分】が感じる
【本】とはそういう物だなと
改めて感じました


キャリアコンサルタント,産業カウンセラーはB3curio椎木

キャリアコンサルタント・産業カウンセラー椎木実弥B3curio(ビースリーキュリオ)